夜守


ちりちりと胃が痛みかけらほども眠気を感じぬ夜がある
点々と明かりの浮かぶとろけるような暗闇に
静かに神経を張り巡らして
大切な者達が安穏であることを確かめる
寝息をたてるこの脆い生き物は
一声もあげずに
私の側からいなくなってしまうだろうから
今にもふつりと途絶えそうな命
うすい唇を指でなぞる
湿った息がかすかに命を主張している
目覚めているときの強烈な意思はまったく影をひそめ
さらされる白い喉
誰かに奪われるくらいなら今ここでその脈動を感じ最期の一息さえも見逃すことの無いように
両の手をぐっと握りしめて衝動をやり過ごす

「AMEN」

柔らかな髪のひと房に口付けて部屋を後にする