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手をつないで歩こう


「マクスウェル?」
いつも通りバチカンの回廊を執務室へ向かって歩いているのだが、
今日のマクスウェルはは少し歩く速度が遅い。
しかも心なしかフラフラしているようにも見える。
「何だ」
ぴたりと足を止めて答える。
顔色は…いつも悪い。白い。
目つきも悪い。いつものことだが…
じろりと睨まれて何でもありませんよ、と温和に応える。
機嫌も悪いようだ。
「…」
ぷいと前に向き直り歩き出すが、やはり足取りが重い。
フラッ
と足がもつれたかと思うと横を歩くアンデルセンにぶつかった。
「…」
うつむいているが…
「夏風邪ですか?」
「…」
そういえば今朝方くしゃみをしていた。
ぶつかった体勢のまま服を掴んでいる。
「大したことはない」
むりやり、という感じで体を起こして歩き始める。
「待ちなさい」

こけるといけないのでこうしましょう。

「行きますよ」
返事を聞かずに歩き始める。

「…手の、高さが合わない…」
マクスウェルが小さく不平をもらす。
長身の神父の手はマクスウェルの通常の手の位置よりも20センチほど上。
「あと、恋人つなぎはヤメロ…」
関節がぶつかって痛いようだ。
顔を見るのが怖いが神父はかなり浮かれている。
全く聞いていない。
「…」
熱い手のひらを感じながら歩いてゆく。


手つないではっちゃけ神父。
でも人が通りかかったら思いっきり振り払われるんだろうなあ…