雪起し





低い、地鳴りのような音がとどろく

窓の外はもうそろそろ真昼に近付こうというのに薄暗い。

椅子に座って本を読んでいたキンブリーは

足元から這い上がる冷気に辟易して立ち上がった。

「こんな寒いのに雨でも降るんでしょうか」

ひときわ大きく雷鳴がとどろいて窓際に寄ると、

曇天からちらちらと雪が舞っていた。

「……?」

きょとんとしているキンブリーにスカーが訝しげに声を掛ける

「どうかしたのか?」

砂漠に囲まれたイシュバールは寒暖の差が激しい土地だ。

そのせいか、毛布を羽織ってウロウロしているキンブリーと違い、平然としている。

「あなた、おかしいんじゃありませんか?」

起き抜けにつけたばかりの暖房はまだ部屋を暖めきらず、

キンブリーはブルリとふるえて、白い息を吐きながら悪態をつく。

非難されたことにムッとするより

毛布に包まってふるえている姿に微笑ましさを感じて無表情になった。

自分の格好に気が付いてそっぽを向くと

またごろごろという低い音が聞こえた。

「雪なのに雷が鳴ってますよ」

やはり不思議そうに窓の外を見つめる


「雪起しだろう」


「雪起し…」


北国では雪が降るときに雷が鳴る…

「めずらしいか?」

内陸部で生まれたキンブリーにとって雪は高い空から降るもので

厚く空を覆う黒い雲から雷を伴って降る雪は初めてだった。

「これが雪起しですか…」

子供のように好奇心に目を輝かせる姿が愛おしい。

「私のいた所では雪の降るときに雷なんて鳴らないんですよ」

夏の、大雨の時くらいしか

「…」

雷も好きなのだろう

寒いのも忘れて窓に寄り添う。

鼻の頭が少し赤い…

「寒いんじゃなかったのか」

後ろから歩み寄り冷えた手を取る。

温もりを感じてもたれかかって来る体を抱きとめて

落ちた毛布を拾い上げて包む

急に眠そうにまぶたを伏せると、ダラリと体の力が抜ける。

「…寝るな」

本当に好き勝手に…

抱きなおしてソファに運ぶと目を閉じたまま

「雪起しですよ」

と呟いた。









中途半端に終わり…
今まさにnisiは雪起こしを聞いています。いやさすが北国?
スカーも雪起しなんか聞いたこと無いだろうに。
キンブリーは勝手に内陸部出身者。
原作で北国の話をしているので、
というか北国で殺し愛してそのまま居ついてる感じで北国話。
雪起しに鰤の興味が向いて面白くないスカーがどうこうという話。
すみませんすみません