白秋高校アメフト部の中で峨王と面と向かってコミュニケーションを取れる者は少ない。
恐怖感を抱いているからというのもあるが、
まず峨王が興味を示さないので意見の交換が多分成立しない。
精液の濃い薄いはともかくとして。

「身内ビビらしてどうすんだっちゅう話だよ…」

もはや忠言としては全く意味を成していないツッコミを入れるマルコだが、
唯一峨王にひとこと言える男である。
言ったからといって聞くわけではないのだが
曲がりなりにも峨王の力を自分の意図する方向に向けられる辺りはマルコの手腕だろう。







「何か…猛獣使いみたいだな」

白秋メンツに対して誰かがふと発した言葉に神龍寺ナーガのメンバーは
皆一様に同じことを考えたのだった。


阿含!!!お前は今どこにいるんだ!!」


ウチにもいるなあ…

雰囲気こそ異なれど紛れもなく雲水はナーガの猛獣使いである。

基本阿含はワガママ放題。チームメイトの事には我関せず。
コミュニケーションを取ろうにも、気分ひとつで牙を剥くので周囲からのアプローチも控えめ。
しかし峨王とマルコの関係が緊張感みなぎるハードボイルドだとすると
金剛兄弟は一体何だろう。

「ちょっと遅れただけじゃん、雲子ちゃんキレすぎ」

反省のハの字も見せずに雲水の坊主頭をぐりぐりしている。

「頭を触るなと言っているだろう」

眉を引きつらせながらも、阿含がやって来たことでヨシとしたのか
着替えて来いと部室を指差している。
兄の肩にもたれかかる様子は肉食系の大型獣がじゃれ付いているようだ(むろん猫科)
大体の場合、話を聞いていないことが多いが
本気で怒られた後はしばらく帰ってこなかったりするので懲りているのかもしれない。




「阿含さんって本当雲水さんが好きッスよね」



ほんわかして口を滑らせた一休が瞬殺されたのは言うまでもない。
(それでもめげないのが一休)














多分白秋もハードボイルドではない(峨マル推奨)
阿含は体長176センチのネコ(型ロボットではなくて)科大型獣、
普段は野生。雲水の前でのみ家ネコと化す感じ。
どっちも猛獣を使えてないのは内緒。