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<チャームポイントその1>態度はあんななのに「先輩」って呼ぶところが可愛いと思う。














昼休み、たまたま部室へ参考書を取りにきた山伏は困ったものを見つけてしまった。


阿含……


壁際に寄せられたベンチで、ロッカーにもたれた格好で
どうやらお休み中のようだ

「…」

起こさない様にそっと中に入り、静かにロッカーをあさる。
年代もののロッカーは最新の注意を払って開け閉めしてもきしむような音を立てる。
傍目から見ると不必要にビクついているように見えるかも知れないが
阿含に関してはいくら注意してもしすぎるということはない。
阿含は超絶問題児である。


用事を済ませて出て行くところでふと足を止める。


阿含は両腕を懐に入れ、少し体を丸めるようにして眠っていた。


もう大分寒い季節である。
室内とはいえ暖房も入っていない場所で寝ては風邪をひくのではないか?

チームの長たるもの後輩の体調管理も重要なのだ。


「おぅ、阿含…」
こんな所で寝たら風邪をひくぞぅ

そっと肩をゆすって起こす
(恐る恐るなのはご愛嬌)

「…」

眉間にしわを寄せて、僅かに目が開いた。
半眼の阿含を見てサングラスを外していることに初めて気が付く
不機嫌そうな顔をしているが、ちゃんと覚醒していないせいか殺気は感じられない。
機嫌を損ねたわけではなさそうだ。


「山伏…先輩…」


いまいち焦点の定まらない半眼はどこを見ているのだろう
阿含はおもむろに手を伸ばした。

胸倉を捕まれる、と感じた次の瞬間
道着の下に着ているシャツをぐい、とひっぱられる。




「…」




予想したような衝撃は無かった。
ただ引き寄せられて何か…




「これ」




「…??」




「これ何」




これ…




岩のように鍛え上げられた山伏の胸筋の中央、
見事に盛り上がった上下の筋の境目のくぼみ









ぎゅうぎゅうと指でつつかれていた。




「…」




起き抜けに目に入って気になったのか前々から気になっていたのかは知らないが、
…想定外



ぎゅうぎゅう



「あ…阿含、その…な」



「寒い」



指先は冷たかった



「おう?」

















結局もう一眠りした阿含に付き合って山伏は授業をサボる羽目になった。
山伏をアンカ代わりにした阿含は一時間ほどで満足したのか
するりと腕の中から抜け出してあくびをひとつすると、部室から出て行ってしまった。






























滝つぼのシーンより。何故か発生SS。
気になったので阿含に触らせてしまいました。